2025年までにサプライチェーンを含む事業全体にわたってカーボン・ニュートラルになる

 

パタゴニアHP
https://www.patagonia.jp/

 

  • どの電力会社に切り替えたか?

生活クラブエナジー、みんな電力

(2008年から2018年)会社全体で使用する電力のうち再生可能エネルギーに由来しない量に相当するグリーン電力証書を調達 

(2018年6月から)生活クラブエナジー 

(2019年4月から)みんな電力 

  • 切り替えた事業所

(生活クラブエナジー)
【店舗=4】札幌北、アウトレット札幌南、白馬、神戸
【店舗スタッフルーム=2】名古屋、大阪
【オフィス=1】神戸

(みんな電力)
【店舗=6】渋谷、サーフ千葉/アウトレット、アウトレット目白、神田、二子玉川、京都
【店舗スタッフルーム=3】目白、吉祥寺、名古屋
【オフィス=3】鎌倉サテライトオフィス(2か所)、鎌倉リペアセンター

  • その電力会社を選んだ理由を教えてください

<生活クラブエナジー>
生活クラブエナジーの親組織、生活クラブ生協が組合員や生産者とともに、国産や無添加にこだわり、あらゆる消費財について原材料やつくり方のわかる安心で安全な食品を長年にわたり提供したのと同じ理念のもと、同社は、7つのエネルギー原則を掲げ、自前の自然エネルギー発電所と契約し、自然エネルギーの豊かな地域と都市の生活者を結びつけることを目指している。

  • 自社所有、契約発電所リストが公開され、100%透明である。
  • 将来的に自然エネルギー100%を目指している。

<みんな電力> 
自社が参加するソーラーシェアリング(千葉県匝瑳市)(写真下)で発電した電力をみんな電力を通じて渋谷ストアなど、同じく兵庫県豊岡市でコウノトリを育む農法に取り組む農家によるソーラーシェアリングに参加し、電力を京都ストアで使用。

  • パワーシフトにつながる貴社の取り組みやビジョンを教えてください

2020年までに、再生可能エネルギー由来の電気に切り替えるか、パートナーシップによって使用する電気に相当するクリーンな電気を新たに生成し、さらに2025年までに、サプライチェーンを含むパタゴニアの事業全体でカーボン・ニュートラルを達成する。 

気候危機
https://www.patagonia.jp/climate-crisis.html

日本支社の取組みGo Renewable-「再生エネルギーを活かして」
https://www.patagonia.jp/blog/2016/02/go-renewable-2016-deregulation-of-the-electric-patagonia-choice/

 

  • エネルギーシフトのためにしている取り組みを教えてください。

2025年までにすべての二酸化炭素排出量を削減または軽減するために、4つのパートからなるプロセスを採用しました。

1.影響を測定:事実に基づいた決定を下し、進展状況の追跡を可能にするために、第三者による検証済みのシステムを利用して私たちが与える影響を測定します。

2.影響を削減:可能な場合はエネルギーの使用を避け、避けられない場合は効率性を向上させます。 

3.再生可能エネルギーに転換:行動のあらゆる面で、化石燃料からよりクリーンで再生可能なエネルギー源に移行します。 

4.二酸化炭素を回収:カーボン・インセッティング・除去プログラムのような、温室効果ガスを大気中から取り除く手段に投資し、それを試します。 

〇パタゴニアの炭素排出の86%が私たちが使う原材料とそのサプライチェーンで起きています。2025年までに、当社製品には再生可能素材、あるいはリサイクル素材のみを使用するようにします。2018年秋時点では、重量比で素材の51%が再生可能もしくはリサイクル素材です。2019年秋までに69%にします。

〇当社のサプライチェーン全体のエネルギー使用量を削減します。サプライヤーと協力して再生可能エネルギーに転換し、また、残りのカーボン・フットプリントをカバーするため、再生可能エネルギー・プロジェクトに投資します。

〇リジェネラティブ・オーガニック認証を活用し、当社のアパレル用繊維原料、およびパタゴニア・プロビジョン用の食材の栽培法としてリジェネラティブ・オーガニック農業を拡大し、土壌を回復させ、大気中から二酸化炭素を回収します。

〇世界中で、森林再生などの二酸化炭素回収プロジェクトに投資します。

〇Worn Wear®プログラムを拡大し、様々な取り組みをサポートする強固な事業部門にします。これにより、再利用やリペア、リサイクルを促して製品の寿命を延ばし、製品が環境に与えるフットプリントを削減します。

〇気候変動に対する草の根活動や、私たちの惑星を守るために闘う非営利団体への支援を倍増させます。

〇草の根活動家のためのツール会議〜気候変動編〜

気候変動問題をテーマにおこなった宿泊型のワークショップを開催しました。国内の石炭火力発電所の見直しや再生可能エネルギー促進などに取り組む団体や様々な立場、ステークホルダーの皆さんとともに考え、どのように具体的な行動を起こしていくかを学び、話し合うことで、社会や地域の変化につなげていきます。 

〇一般社団法人Protect Our Winters Japan の活動支援

気候危機に対して、スノボードやスキーなどスノースポーツを行うアスリートが行動を起こしています。白馬村が自治体として、カーボンニュートラルや再生可能エネルギーの促進、また長野県白馬村、小谷村、大町に連なるHAKUBA VALLEYで脱炭素型のスノーリゾートとしての先進的な取り組みが行われていくことを応援する取り組みを行っています。(写真下)

  • パワーシフト・キャンペーンに一言!

気候危機は、もはや予測ではありません。数百万の人びとにとって、頻発し、困難で、壊滅的ですらある現実です。

持続可能な脱炭素社会を実現するためには、価格だけでなく、パワーシフトが重視する7つのポイントを満たした再エネが普及することが必要だと考えています。

パワーシフトのネットワークによる先進的な事例がより一層拡大し、効果的な政策提言につながることを期待しています。

(2021年12月更新)