ならコープでんき(株式会社CWS)

ならコープでんき(株式会社CWS)

奈良で地産地消のでんきづくりを目指す「ならコープでんき」です。

「ならコープでんき」サイト https://denki.cwsnara.co.jp/

供給エリア 関西電力管内のならコープ組合員(奈良県内に居住もしくは通勤されている方)
小売供給の開始時期 高圧:2016年12月(ならコープグループ事業所対象)
低圧:2017年11月(ならコープグループ事業所対象)
低圧:2017年4月(家庭)
事業対象(販売先) ならコープ組合員の家庭等
電源構成 FIT電気(太陽光)12%
FIT電気(風力)  34%
FIT電気(小水力) 4%
FIT電気(その他BG) 3%
再エネ(太陽光) 2%
その他 45%
〈2023年度実績〉
電源の調達先

(補足)

市民電力からの調達:検討中
一般家庭の太陽光(余剰)買取:可
卒FIT太陽光買取:可
高圧販売:可能(自グループ内のみ)
調達している再エネ設備容量 ならコープグループの事業所のFIT電気(太陽光発電)からの買取 4.5MW
電源構成などの開示・表示方法 ウェブサイトに掲載予定
https://denki.cwsnara.co.jp/points/
需給調整 バランシング・グループ
会社情報 本社所在地:奈良県天理市荒蒔町96-1
設立年月日:2000年7月13日
代表者名:代表取締役社長 石田 哲夫美(いしだ あきふみ)
資本金:3,550万円
現在の事業内容:■テレマーケティング業務■物流システム業務■一般貨物運送業務■メンテナンス業務■エネルギー事業
小売電気事業者登録:A0362(登録日)
申込方法 ウェブサイト、電話、申込書、サービスカウンター
*組合員でない方は組合員加入申し込みが必要です。
お問合せ URL:https://denki.cwsnara.co.jp/
TEL:0120-577-039


ならコープでんき

エネルギー事業部 伊東 真吾 氏

電力小売事業を始めたきっかけはなんでしょうか?

 ならコープグループでは、福島原発事故以降、自立分散型エネルギーの地域での創出を目指して、奈良県内で再生可能エネルギーの開発・普及に取り組んできました。
具体的には、ならコープの事業所(店舗、物流センター等)の屋根や空き地に、これまで約4.5MWの太陽光発電を設置し、売電しています。
また、東吉野村の地域住民の方々が中心となって設立された「東吉野水力発電株式会社」が2017年夏の運転開始に向け工事を進めている小水力発電所である「つくばね発電所」の建設を、資金面等で応援しています。
これらの再生可能エネルギーで産み出された電気も含め、大手電力会社の大規模な石炭火力発電所や原子力発電所に依存しないエネルギー消費社会をつくるため、ならコープでんきを立ち上げることとなりました。

貴社の事業対象やエリアの特徴はなんでしょうか?

 上述したような奈良県内の再生可能エネルギー(FIT電源)を取り込んで、ならコープでんきの利用者(組合員)にお届けします。
これまでの新電力の料金体系の中には、あまり電気を使わないご家庭の場合大手電力会社よりも高くなってしまうケースもしばしばあり、電気をあまり使わない人にとっては電力会社を切り替えるメリットがないと認識されているきらいがあります。
ならコープでんきでは、全ての価格帯において大手電力会社よりも割安の料金体系とすることで、省エネに対するディスインセンティブとならないことを心がけました。
今後、特に電気をたくさんお使いのご家庭を対象に、個別の省エネ診断を通じて、お得で効果的な節電のアドバイスを行っていくことも検討しています。
また、再生可能エネルギーをいっそう奈良県内で普及していく仕組みづくりとして、ならコープグループの発電所から産み出された利益の一部を基金として積み立てる仕組みが2016年にできました(「一般財団法人再エネ協同基金」)。この基金に、志をもったならコープでんき利用者が、料金の1%を寄付していただくプランを選択していただくこともできます。
「一般財団法人再エネ協同基金」からは、これまでに個人や福祉施設への太陽熱利用システム設置の支援や、奈良県宇陀市で建設中の市民共同発電所づくりの支援を行っています。

もっとも苦労している(いた)ことはなんでしょうか?

 生協が主体となった取り組みのため、ならコープでんきについてお話させて頂く機会が多いのは生協組合員の女性の方が多く、関心をもっていただける方が多いのですが、電力会社を切り替えるにあたっては配偶者の方やご家族全体の同意が必要となることが多いため、ご家族の皆さんに納得いただけるようなコミュニケーションを心がける必要があると感じています。
また、農村地域はオール電化の方が多く、これまでの関西電力のオール電化の料金プランでは、ならコープでんきに切り替えた場合経済的メリットがない場合が多いことも課題です。

将来のビジョンを教えてください。

 2万世帯の加入と、それに見合った再生可能エネルギーの開発・供給を目標としています。
とりわけ、県内での小水力・バイオマス等の再生可能エネルギーの開発にあたっては、地域住民や自治体の協力なしでは大変困難であることから、ならコープグループの強みを活かして、地域や自治体にとってもメリットが出る仕組み(例えば地域の一次産品の積極的な展開の支援など)を前提に開発をすすめます。
また、一般財団法人再エネ協同基金と連携して、省エネや再エネの一層の促進につながるとともに、暮らすの人の健康や安心・安全につながる知恵や技術(例えば住宅の断熱性能の強化、蓄電池の導入など)を広めるための学習・普及活動をすすめていきます。

(2017年3月)