2026年4月、電力小売全面自由化から10年の節目を迎えました。
自由化当初、市民が主体的に電源を選べること、再エネを選べること、地域や市民の電力会社ができることに大きな期待が寄せられました。
しかし今、電力システム改革も電力自由化も大きな試練にさらされています。
2024年から2025年にかけて行われた「電力システム改革の検証」では、大規模電源による「安定供給」が重要事項として掲げられ、再エネを最優先として大きく増やす方向とは逆行する動きとなりました。
2025年には、大規模電源維持のための制度変更が議論され、制度改定が行われました。火力の「脱炭素化」技術や既設原子力の改修に対し、長期脱炭素電源オークションを通じた「支援」が拡大されました。
さらに、高リスク・高コストで既存の支援制度だけでは民間投資が進まない原子力の建て替え(新規建設)について、国が融資を行う新制度も導入されようとしています。
これらの化石燃料や原子力を支える制度は、火力発電や原発を持たない再エネ新電力およびその消費者に大きな負荷をかけることとなります。ただし「大規模脱炭素新技術」は、コスト面、技術面の課題があり順調に進むとは限りません。
この10年、再エネ供給をめざす新電力には数々の大きな危機がありました。
大手電力による「取り戻し営業」、2021年と2022年の市場価格高騰、容量市場や長期脱炭素電源オークションによる負荷・・
多くの関係者に、眠れない日々があったといいます。
2026年現在、戦争によるエネルギー危機がまさに間近に迫っています。
そのような厳しさの中でも試行錯誤を重ねて経営を続けているのは、再エネや地域を重視する特徴ある新電力です。
自社でも再エネ電源を設置し、地域の再エネの調達を増やし、様々な連携や協議によって電源調達を工夫してきました。
顧客や地域、提携企業との連携を強化し、取り組みが進化しています。
そういった新電力と契約する企業や、応援する市民の輪も広がっています。
様々な逆風はあっても、世界は圧倒的に再エネへの転換に動いています。
次の10年、日本ではどのような変化をつくっていけるでしょうか。
パワーシフトとは、
持続可能な社会に向けて、
電力や社会のあり方を変えていくこと。
原発事故から15年が経過した今、
気候危機がますます加速する今、
地域の、私たちの未来をともに考えていけたらと思います。
(2026年3月31日、パワーシフト・キャンペーン運営委員会)
・4月15日シンポジウム
https://power-shift.org/260415_symposium/
・電力小売全面自由化から10年、『電力』の民主化のためにご支援をお願いします!
https://syncable.biz/campaign/9404


