【パワーシフトな薬局】薬樹

薬樹株式会社

薬樹HP:http://www.yakuju.co.jp/

選んだ電力会社 みんな電力株式会社(時期:2017年9月から)
切り替えた事業所(所在地) 薬樹株式会社本社(神奈川県大和市)、健ナビ薬樹薬局都立大学など首都圏の店舗89店舗を含む106事業所
電気の選考基準 ・再生可能エネルギーを中心とした電力源であること

・電力源を開示していること

・電力源の構成比を開示していること

・企業理念や活動が自社のものと親和性があること

・従来の電力会社より料金が上がらないこと

  • 貴事業所がパワーシフトに踏み切った理由をお聞かせください。

私たちは、「健康」を個人はもちろんのこと、地域社会、自然環境という広がりのなかでとらえており、これらすべてが満たされていることが真に健康な状態であると考え、「健康な人」「健康な社会」「健康な地球」=『健康さんじゅうまる』という健康理念を掲げています。この健康理念に基づき、これまで、地球の健康に直接寄与する活動として、各店舗をエコステーションとして位置づけた使用済天ぷら油、ペットボトルキャップ、着なくなった衣類などの資源リサイクル活動、岩手県葛巻町に「薬樹の森」を保有することによる森林整備などを推進してまいりました。地球環境については、2015年に国連にて持続可能な開発目標(SDGs)およびパリ協定が採択され、世界的な課題として気候変動への具体的な対策が求められております。

当社もそれに応え、健康理念の実現および社会への貢献のため、再生可能エネルギー利用に積極的に取り組むことといたしました

  • 現在、パワーシフトを実現するためにどのような取組みをしていますか?

私たちは、クスリ屋ではなく健康屋となることを目指し、まちの健康ナビゲーターとして「薬×栄養×運動」の3軸でアプローチを行い、治療だけではなく病気の予防にも積極的に取り組んでいます。『健康さんじゅうまる』の理念に基づき、持続可能な選択=サステナブル・チョイスとは何か?を突き詰めると、薬物治療だけに関わるのではなく、健康になっていただくこと自体を目標に、医療者としてアプローチすべきと考えたのです。具体的には、薬剤師は、安全な薬剤服用をサポートするだけでなく、重複服用チェックや残薬管理を行うことで、不要な薬剤服用を防止しています。

管理栄養士は、予防を目的とした食事・栄養アドバイスを行い、生活習慣病による薬剤服用を減らしています。また、医師監修のメディカルウォーキング指導にも関わり、健康寿命を延ばす(寝たきり・認知症の予防)ことにも一役買っています。このようなアプローチは医療制度の持続性にも大きく関わります。

私たちは、地球環境が人間の身体に与える影響は明らかで、健康に関わる企業だからこそ地球環境の健康を啓発していく必要があると考えています。「ペットボトルキャップ」「使用済天ぷら油」「衣類」の資源回収を行うエコステーションを薬樹薬局の店頭で展開しているのは、そのためです。

中でも「使用済天ぷら油」は、廃油による海洋汚染防止に繋がる・空気汚染の少ないバイオディーゼル燃料へと生まれ変わるなど、人間の生活や健康と地球環境の繋がりを理解するわかりやすい事例でもありました。使用済み天ぷら油は「TOKYO油田2017プロジェクト(株式会社ユーズ)」へお渡しし、資源へリサイクルされています。その株式会社ユーズさんが2017年春に使用済天ぷら油を電力源とした新電力会社「TOKYO油電力」を設立し、「みんな電力」さんと連携したことで、私たちのパワーシフトは大きな後押しを得ました。患者様や地域の皆様が廃油をお持ちくださった際、これまでは「石鹸や環境に優しい燃料にリサイクルされます」とご案内をしていましたが、「みんな電力」に切り替えることで「この薬局の電気に生まれ変わっている」とご案内することができるのです。「お客様とともにつくる電力」が実現することは、企業としての意思決定に大きな影響を与えたと思います。

  私たちにとって、パワーシフトは『健康さんじゅうまる』実現に向けたサステナブル・チョイスの1つではありますが、とてもとても大きな意味があります。エコステーション活動は、環境問題の出口の部分にアプローチはできていますが、根本的な部分、入口にはまだアプローチできていなかったのです。パワーシフトを行うことは、エネルギー問題の根本に積極的に関わること。一部の企業や個人だけでは足りないけれども、それでも大きな一歩だと思います。

  • 今後さらにパワーシフトを進めるため、どんな取組みを考えていますか?

新規店舗開設ごとに、切り替えを行います。切り替えが完了した89店舗には、再エネ推進のポスターを掲示し、電力を通じて持続可能な社会について考えたり、お客様のパワーシフトを後押ししていきます。また、再エネ推進をテーマにしたドキュメンタリー上映会を開催し、社内外問わず多くの方にパワーシフトに共感してもらいたいです。

  • パワーシフト・キャンペーンへ一言!

当たり前にあったはずの未来が、存在しなくなるかもしれない。そんな危機において、「化石燃料に頼らない電力をつくり拡大させることが、未来を創ることに繋がる」と信じています。危機感を持ち、かつ楽しく学ぶ「パワーシフト・キャンペーン」の存在が心強いです。

(2017年11月)