自然エネルギーの電気を選べる新しいしくみとライフスタイル

■ 電力システム改革と電力の小売の完全自由化とは?

電力システム改革の一環で導入される電力小売の全面自由化により、これまでは、 50kW以上の大口契約だけでしたが、2016年4月からはいよいよ小口契約の家庭や小さな事業所でも、電力会社を選べる「デンキエラベル」時代に入ります。

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新電力(PPS)とは…今までの電力会社とは別の、特定規模電気事業者(Power Producer and Supplier)のこと。
現在は、 50kW以上の大口契約だけですが、2016年からは、家庭でも選べるようになります。

皆さんは「電力システム改革」という言葉をマスメディアの報道で聞いたことありますか?

この改革は福島第1原発事故以降、急激に加速しました。
私たちの生活にどんな影響があるか考えてみましょう。

「電力システム改革に関する改革方針」 (平成25年4月2日閣議決定)において、
① 広域系統運用の拡大(2015年目途)
② 電気の小売業への参入の全面自由化 (2016年目途)
③ 法的分離の方式による送配電部門の中立性の一層の確保、電気の小売料金の全面自由化(2018~2020年目途)
という3段階からなる改革の全体像が示され、実施に必要な措置を定めた電気事業法改正案が段階的に国会で成立しています。
電力の小売りを全面的に自由化する改正電気事業法がこの2014年6月11日、国会で可決成立しました。
電力の小売りを小口(50kw未満)を含めて全面的に自由化することになります。

これまで契約電力が50kW未満の「低圧」と呼ばれる電力については、地域別に電力会社10社にしか小売りが認められきませんでした。
家庭や小規模な工場・店舗を対象にした領域で、全国に8000万を超える利用者が存在しています。
この市場が2016年に自由化されると、さまざまな小売電力販売事業者(新電力PPS)が参入して、価格とサービス品質はもちろん、それに加えて、再エネ電力という環境付加価値の有無でも競争が始まると予想されます。4terms

この改革には革命的な意味が含まれています。
それは、これまで一般家庭では、地域の大手電力会社からしか電気を買うことができませんでした。
原発は反対でも、沖縄電力以外はすべての電力会社は原発を持っていますので、その地域独占の大手電力会社から電気を購入するしか術はありませんでした。

しかし、2016年以降からは、原発再稼働を強引に進めようとしている大手電力会社との契約を解消して、例えば北海道や東北地方等、風力資源が豊富な風力発電会社や地域の市民が主体となって市民出資で建設した太陽光発電所等から調達したグリーン電力を小売りする事業者を選んで契約できるようになります。
主婦がチラシやウェッブサイトを見てどこのスーパーで安心安全なオーガニック野菜を買うか決めるように、環境に配慮した電力会社を選べるようになります。

すでに電力が自由化された欧州では、電力会社の特徴と電気料金をまとめた表を新聞などで見ることも出来ます。
    ※参考資料 : 消費者が好きな電力を選べる~スウェーデンの電力市場自由化
               公益財団法人ハイライフ研究所サイトより

 

■あなたが選択を変えれば、世界を変えられる

” あなたも電気のグリーンコンシューマー” になろう

環境や健康を大切にして消費(買い物)の選択する(商品やサービス、そしてそれを製造・販売する企業を選ぶ)人が”グリーンコンシューマー”

あなたも電気のグリーンコンシューマーになりましょう。
環境にいい再エネ電気をちゃんとつくって売ってくれる会社を選べるようになります。

環境にいい選択をする人が増えれば、作り手、売り手の企業も変わります。

日常的に誰もが行なっている買い物は企業(事業者)への「投票」です。
あなたには世界を変える力があるのです。自分くらいが何かしても変わらないと思わないで下さい。

中立公正で市民の立場で活動する環境NGOなどが行なったキャンペーンで、ヨーロッパなどでは10%弱の消費者が選択を変えたことで、英国では大手スーパーの売り上げが逆転したり、メーカーが出来ないと言ってきた環境にいい製品(ドイツでのノンフロン冷蔵庫やスウェーデンでの塩素漂白フリーの紙など)が市場で爆発的に普及したなどの事例も多くあります。

 * 詳細はこちらを参考にして下さい。
   → 「グリーンコンシューマー活動とは?

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