横浜YMCA HP
https://www.yokohamaymca.org/
- どの電力会社に切り替えたか?
みんな電力(時期:2019年2月から順次)
- 切り替えた事業所
1.三浦YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ
2.富士山YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ
3.横浜中央YMCA(RE100)
4.横浜北YMCA
5.湘南とつかYMCA
5-2.YMCAとつか乳児保育園
6.YMCAとつか保育園
7.YMCA東とつか保育園
8.金沢八景YMCA
8-2金沢八景YMCA保育園
9.YMCAいずみ保育園
10.YMCAたかつ保育園
11.YMCAつるみ保育園
12.YMCAかわさき保育園
13.YMCAたかつ保育園
14.鎌倉YMCA
15.大和YMCAライフサポートセンター
16.大和YMCA保育園
17.川崎YMCA
18.藤沢YMCA
19.横須賀YMCA
20.厚木YMCA
(20施設、20拠点 / 野外教育施設2施設・ウエルネススポーツクラブ等4施設・保育園10園)
・切り替え準備中の事業所名
YMCA山手台センター(YMCA山手台保育園アルク)、YMCA ACT、YMCA東とつかセンター、YMCAYMCAライフサポートセンター関内、YMCAライフサポートセンター鶴見、横浜YMCAワークサポートセンターアンジュ、横浜YMCAワークサポートセンターレザン、YMCAマナ保育園、YMCA東かながわ保育園、YMCAあつぎ保育園ホサナ、YMCAオベリン保育園。
横浜YMCAが運営する指定管理・運営受託施設 10施設(横浜市・横須賀市・三浦市)においても可能な限り切り替えを計画中。
- その電力会社を選んだ理由を教えてください
いつかすべてを自家発電し、環境にやさしい施設としたいと願っていた際に、電力会社を変えるだけで、環境にやさしい再生エネルギーに変換できることを知りました。東日本大震災の支援活動のつながりで、みんな電力様と出会い、災害ボランティアでも「日頃から顔の見える関係が大切」なように「顔の見える電力」として知らぬ間に原発や石炭燃料による地球を汚染する側を支えていた電力利用者からの脱却を目指しました。
つまり、私たちが電気を使う責任をもつために、電気を創る方の顔が見えることに賛同しました。また、みんな電力様は被災した地域で発電した電力の利用ができることや、その地域とつながって、互いによくなっていくことの期待がもてたため選択しました。今、すべての活動拠点(57拠点)を再生エネルギーに転換することを進めています。
東日本大震災の原発事故の影響で計画停電の際に、横浜YMCAでは、「電気を消して、福島に元気を送ろう」というキャンペーンで利用会員、生徒、保護者に呼びかけました。
私たちの豊かな生活が、福島の原発に委ねられてきたことを知り、想像を超える事故後の避難者の困難さを思うと、これ以上、犠牲になる方を増やさないため、そして未来の子どもたちに安全で、地球環境、自然と人間の命にやさしい発電を選びたいと強く思いました。
2007年に静岡県富士宮市に開設した富士山YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ(写真)は、 100年後の子どもたちへのプレゼントとして環境教育や野外教育、自然の中で感性を研ぎ澄ますような体験をしてもらい、自らが自然を大切にしようと思ってもらえる施設として、開設当初に、すべての電気を自活できないかと考えましたが、当時の太陽光発電で100%自力発電は、コスト的にもハードルが高く、電力の一部をソーラーパネルによる発電としてスタートしました。
富士山YMCAグローバル・エコ・ヴィレッジ
- パワーシフトにつながる貴社の取り組みやビジョンを教えてください
横浜YMCAが運営する高原と海浜にある二つの野外環境教育施設、グローバル・エコ・ヴィレッジを利用する子どもから高齢者までのあらゆる世代が、自然を大切にする心を育み、持続可能な社会づくりを自分事として捉え考える機会にしたいと取り組みをはじめました。地球市民育成(グローバル)・環境を大切にする(エコ)・協働体(ヴィレッジ)につながる施設となるよう、再生エネルギー、さらにSDGs(持続可能な開発目標)の取り組みを進めていきます。
この二つの施設(写真上)は、約2万人を超える人が訪れます。それらの方々に、その豊かな自然を堪能していただきながら、持続可能な環境を創ることを考え行動できる施設を目指しています。この取り組みを、ほぼ毎日、保育園や学童保育、専門学校、ウエルネススポーツクラブ(写真下)などに通ってきている子どもたちの未来のために、横浜YMCAが再生エネルギーに変換した取り組みを伝えながら、生徒、学生の日々の生活の中で、食品ロスゼロ、カーボンゼロ、プラスチックごみ排出ゼロなどの活動に広げ、持続可能な社会を創る地球市民を育成していくことを目指し、それが保護者に伝わり、家庭の取り組みとして広がり、地域社会を変える運動に広げていくことが、私たちのSDGsの取り組み、チャレンジです。
横浜YMCAに集う2万人を超える会員、その家族、例えば4人家族に波及すれば、6万人の運動になります。微力ですが、その方々が近隣の方々の心に再生エネルギーの灯をともして、さらに再生エネルギーの利用が拡がることを願っています。
- ほかに、エネルギーシフトのためにしている取り組みがあれば教えてください
・14園ある保育園では、給食の残りを出さない「食品ロスゼロ」に取り組んでいます。
・学童保育では、子どもたち自身が自分事として捉えるために、「こどもまつり」を開催し、リサイクルのおもちゃや、木材を利用した環境にやさしいアクセサリーなどを作成し、仮想のワイエム商店街を行いました。
・二つの野外教育施設では、さらに自然エネルギーを利用しようと計画中です。
これまでの気温上昇は、産業革命時から今日までの約200年の変化であるとのことでした。産業革命を機に誕生したYMCAが、経済成長の中で人間性の回復と平和の構築を目指して歩んできましたが、あらためて未来の子どもたちが豊かに暮らせる地球環境、人間性の回復・維持への働きを強めたいと思います。産業革命から200年を超えて「自然環境地球市民革命」ともいえる新しい革命を起こすような大転換が必要と考えています。
- パワーシフト・キャンペーンに一言!
私たちは、グループワークを通したキャンプやプログラムを通して、共に生きる社会を創り出す担い手を育成しています。他者の存在や痛みを自分事として捉えていくことを大切にしています。キャンプでは、「きた時よりも美しく」を合言葉にして、使った施設をきれいに掃除したり、壊れていたものがあれば、直して、次の人のために使いやすくして帰ろうという取り組みを進めています。
この言葉の本当の意味は、「生まれてきた時よりも、美しく地球とより良い世界を残そう」という意味です。今、私たちが未来の子どもたち、人びとに美しい地球を残す責任を果たす取り組みがパワーシフトだと思います。
一人ひとりの行動が世界を変える! 持続可能な地球を創るために「自然環境地球市民革命」のような大転換を起こしていきましょう。
(2020年1月)