電力・ガス取引監視等委員会は11月12日、日本最大の発電事業者「JERA」が卸電力取引所が開設する翌日市場(スポット市場)において、市場相場を変動させる認識を持ちながらも、余剰電力の一部を供出していなかったことについて、同社に対する業務改善勧告を行いました。
電力ガス取引監視等委員会の調査によれば、もっとも影響の大きかった2021年11月の3日間だけでもその影響額は40億円に、JERAの不当利益は1日最大1億円にのぼると報道されています(*)。明確なルール違反、そして莫大な不当利益にもかかわらず、電気事業法ではその返金を求めることができないしくみです。今のところ勧告にとどまり、罰則についても不透明です。
このことは、電力システム改革・電力自由化の根幹をゆるがす深刻な問題です。一日も早く、JERAだけでなく他の電力会社も含めて不正の全貌を明らかにし、罰則や返金等の措置が取られることが必要です。
本イベントでは、問題の全貌をわかりやすくまとめ、市場価格高騰の深刻な影響を受けた再エネ新電力のみなさんからもコメントをいただきます。
*オルタナ「JERAの『相場操縦』、不当な利益は1日最大で『1億円』に」、2024年11月21日 https://www.alterna.co.jp/139703/
*東洋経済オンライン「発電最大手JERA、電力取引で『相場操縦』の深層―4年半もルール違反、ユーザーの利益侵害も」、2024年12月5日 https://toyokeizai.net/articles/-/844143?
日程: 12月26日(木)14:00 ~15:00
形式: Zoomミーティング+後日録画公開
参加登録:https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZclf-2hpzoqGtYENR_-W-ZBmxFwc9DAM6CV
内容:
・パワーシフト・キャンペーンから
吉田明子(パワーシフト/FoE Japan)
・電力市場とJERAの市場価格操作
松久保肇(原子力資料情報室)
・パワーシフト新電力
竹村英明(グリーンピープルズパワー株式会社)
真野秀太(株式会社UPDATER(みんな電力))
山本政雄(株式会社中之条パワー)
ほか(調整中)
【声明】再エネ新電力にも甚大な影響を与えたJERAの電力市場価格操作について (新電力からの声も追加)
power-shift.org/241120_comment/