子ども達の未来のために~京田辺シュタイナー学校もパワーシフト!

(トップ画像は畑作業をする子供たち)

NPO法人京田辺シュタイナー学校 
URL:https://ktsg.jp/


子供たちを迎え入れるL字型の校舎

  • どの電力会社に切り替えたか?

みんな電力

  • 切り替えた時期、事業所、基準

切り替えた時期:2019年10月

切り替えた事業所:
京都府京田辺市興戸南鉾立94 NPO法人京田辺シュタイナー学校 (初等・中等部校舎、高等部校舎)

電気を選んだ基準:
1.持続可能性の高い再生エネルギーによる発電の割合が高いこと 
2.経済性

  • パワーシフトに踏み切った理由をお聞かせください。

本校には校長も教頭もいません。2001年の開校当時より、保護者と教員が共に話し合い、みんなでつくってきた学校です。今回のパワーシフトも、『パワーシフト・キャンペーン』で自宅の電力を切り替えた保護者が、他の教育機関の例を知って「ぜひうちの学校でも!」と提案したのがきっかけでした。学校の運営を話し合う会議でパワーシフトキャンペーンのチラシを配り、子ども達の未来のためになる電力を選べる上に、経済的なメリットもあることを説明して賛同を得、実現しました。

  • 現在、パワーシフトを実現するためにほかにどのような取り組みをされていますか?

本校は2009年に国連のユネスコ本部によって日本のNPO法人教育機関としては初めてユネスコスクールに認定されました。2016年には、文部科学省より「平成28年度日本/ユネスコパートナーシップ事業」の委託を受けたユネスコ・アジア文化センターより、持続可能な開発のための教育(ESD :Education for Sustainable Development)の重点校「サステイナブルスクール」(全国24校)の1校としても選定され、同時にユネスコ本部が推進する「気候変動プログラム」の選定10校にも文科省によって推薦されました。

シュタイナー学校のカリキュラムは、12年間の学びすべてが豊かな人間性を育むことを目標に、総合的・体系的に考えられています。知識だけにとどまらない学びを大切にし、縦横に環境教育や体験学習・実習を織り込むなど、日々の授業の中でESDの総合学習を実践しています。

また、シュタイナー学校では芸術的実践的な感性・感覚を育む授業が多く組み込まれており、この中で得た学びは、「自分は人と共に世界を変えていくことができる」という「自信と信頼」に変容していきます。一人ひとりが地球規模の課題や地域社会の問題を自分のものとして捉え、他者と共に考え、行動できる人間になり、未来の真の豊かさを作っていくことを願っています。

2015年に国連で採択された「持続可能な開発目標(SDGs)」の17項目どれをとってみても私たちが無関心でいてよい内容ではなく、「身近な課題について自分ができることを考え、行動していくという学びが地球規模の課題の解決につながっている」という理念は、シュタイナー学校が目指そうとする教育とも一致しています。

本校は、よりよい社会を思い描く健やかな心と、それを実現してゆく行動力を持ち、未来の社会づくりに活き活きと関わる人間を育てようとしています 。

  • 今後さらにパワーシフトを進めるため、どんな取り組みを考えていますか?

2020年の国連総会において、持続可能な社会の実現には、教育が重要であると決議にもりこまれました。将来の担い手を育てる学校教育現場でESDが普及・充実することは、未来の社会にとって大きな意味を持ちます。“人間の全人的成長を目指し、人が人らしく生きていける社会を希求する”という本校の教育理念に基づく教育そのものが、持続可能な社会への取り組みであると考えています。

  • パワーシフト・キャンペーンに一言!

たくさんの電力会社や情報がある中、信頼できる「パワーシフトキャンペーン」は、持続可能なエネルギーを選考する上で大変参考になりました。これからも子ども達の未来のために共に考え、行動していきましょう。

(2020年5月)