9/23,24の2日間、中津川THE SOLAR BUDOKAN2023(岐阜県中津川市)が開催されました。
2012年に、ミュージシャンである佐藤タイジが「太陽の力だけでできるんだという前例が未来の地球には必要なのだ」というメッセージで始まった音楽フェスです。ソーラーの電力でフェスの全ての電力をまかなうことをコンセプトにしています。
開始当初からゼロノミクマ(パワーシフト・キャンペーンの公式キャラクター)が参加し、会場のゆるキャラとして親しまれてきました。
今年もFoE Japan/パワーシフト・キャンペーンは気候危機対策を求め、音楽ファンと対話してきました。
レポートショート動画
中津川THE SOLAR BUDOKANはソーラーの力で音楽を奏でます。私たちもソーラーパネルをまとった木のオブジェ「ソーラーツリー」を会場に設置し、ソーラーパネルで発電した電気でキーボードの音を出したり、バッテリーに充電することで、夕方以降もブースの電力をすべてまかないました。
ソーラーツリー
自然エネルギーを自分で作る。足りない電気は自然エネルギーの電力に切り替える。
そんなアピールをしてきました。
見にきてくれた方々に、
「今はおひさまが元気なので電気が余っているのですよ」とお伝えすると
「もったいない、結構発電するのですね」という声も。
中津川THE SOLAR BUDOKAN2023は各所にソーラーパネルが設置され、フェスの電力をまかなっています。
来場された人々はこのように実際にソーラーパネルを見ると、普段は目に見えないエネルギー/電気のことを想像し、ありがたみを感じる時間になるのかもしれません。
会場に設置された巨大なソーラーパネル
パワーシフト・キャンペーン公式キャラクターであるゼロノミクマは子どもたちに大人気です。
ゼロノミクマが鍵盤ハーモニカやキーボードで音楽を奏でると大人も子どもたちも立ち止まって聞いてくれます。ゼロノミクマとキーボードを連弾して楽しむ子どももいました。
演奏の合間に
「気候変動がこれ以上悪くならないように自然エネルギーに切り替えよう」
「おうちの電気も切り替えられますよ」
とお伝えしたら、うなずくお母さんの姿もありました。
なぜこのフェスのテーマが「ソーラー」なのか気候変動と結び付けて感じていただけたらと願っています。
会場の一角に「こどもソーラーブドウカン」エリアがあります。入口にかわいい門があり、子どもの身長に合わせて低く設置されているので、大人は、かがんで入ります。子どもたちがたくさん遊んでいるところで、うじきつよしのリードで歌いながらパレードを行い、ゼロノミクマも参加しました。
このエリアは子どもたちも音楽フェスに参加できる貴重な場所です。気候危機の問題はまさに子どもたち、そのまた子どもたちのみらいのことです。脱原発、気候変動対策を求めるゼロノミクマと親しむことで、何かを感じてくれたらと思いました。
また、みつろうでゼロノミクマのキャンドルを作るワークショップも行いました。昨年に引き続き来てくれた親子連れもいて、キャンドル作りとゼロノミクマはすっかりこの音楽フェスに馴染んでいるようです。
気候変動と音楽を訴えるClimateLiveJapanも我々のブースの隣でアピールしました。ClimateLiveJapanの小出愛菜さんは環境/SDGs関連のトークセッションのMCを行い、登壇者の方々とお話をしていました。
また、9/24同日、東京の渋谷ではMedia is Hope主催の「再エネの日」イベントが開催されており、前述の小出さんがここ中津川の様子をライブ配信しました。
今年の中津川THE SOLAR BUDOKAN2023は、FoE Japan/パワーシフト・キャンペーン/ClimateLiveJapan/みんえね/TERRA/みんな電力といった持続可能な自然エネルギーを求める企業、団体が揃い、気候変動アクションをするエリアをつくることができました。化石燃料を使うのではなく自然エネルギーに切替えていくために、音楽フェスという場所で声を拡げていく、そんな力を大きくすることができたと思っています。
また、TERRAさんには、屋外のブースを快くお貸しいただき感謝いたします。ありがとうございました。
最後になりましたが、中津川THE SOLAR BUDOKAN2023は気候変動のことだけを取り上げているわけではありません。
今年の本フェスのテーマは「ジャーナリズムの復権」です。
佐藤タイジは言います「日本のジャーナリズムは世界ランク74位です。・・・でもね、今このまま放置しておくと戦地に行くのは私たちの子どもたちなんです。無視できないのです。」
気候危機などのあらゆる危機を一刻も早く緩和させるためには、きちんとした情報を伝えることの重要性が求められています。アーティストが政治的な社会的な発言や表現をする、わたしたちも気候危機などについて音楽フェスの来場者に伝える。生活に欠かせない音楽を通じてみなさんと気候危機について対話を続けたいと思います。
最後にフェスを開催してくださった運営本部のみなさまに感謝申し上げます。
(2023年10月 田渕 透 木次 和歌 ヒル・ダリア・エイミー)
*本ブースは地球環境基金の助成をいただいて活動させていただいています。